Quantcast
Channel: ヒゲペンの部屋
Viewing all articles
Browse latest Browse all 44

「川の名前」読後感

$
0
0
前回の記事で紹介した川端裕人さんの「川の名前」の読後感です。
小学校5年生の少年達の夏休みの自由研究を巡る小説ですが、多摩川の架空の支流「桜川」を舞台に、写真家である父親と世界を転々とし、転入生として5年生の夏休みを過ごすことになった主人公 菊野脩とその個性的な友人達が繰り広げる一種の冒険小説となっています。どんな形でペンギンが登場するのかはあえてここでは書きません。
ほとんどの場面が主人公の視点から綴られていますが、5年生にしてはとてもしっかりした語り口だと感じました。

タイトルの「川の名前」がどこから来ているのかも、読み進むうちに明らかになります。

私自身は、川で遊んだ経験がほとんどないのですが、奥多摩の林間学校でのカヤック・オリエンテーリングの描写は、臨場感抜群でした。

そして、ペンギンとの絡みで進む終盤の緊迫感は、文字通り手に汗握るものでした。

読書タイムが通勤電車の車内のみで、細切れになりましたが、そうでなければ、おそらく一気に最後まで読みきったと思います。主人公と同年代の子供達に読んで欲しいと思います。

この本にインスピレーション与える事になったと紹介されている「鶴見川流域ネットワーキング (TRネット)」のサイトは今も健在で、活発な活動の様子がうかがえます。

以上、なるべくネタバレしない範囲での読後感でした。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 44

Latest Images

Trending Articles





Latest Images